basic marketing
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1.マーケティングとは
@少子高齢化は、次世代の顧客の先細りを確実にし、 Aパーマ需要の減少傾向は、相変わらず歯止めがかからず、 Bカラーリングも、ホームカラーの普及で下降気味模様。 それなのに、大手の出店戦略は活発で、実力者の独立も後を絶たず、サロンのオーバーストア化傾向はますます深刻化するばかり。 これからどうすれば、生き残れるのか? 皆様に於かれましても、悩ましいことばかりが渦巻いているのが現状だと思います。 そんな皆様に少しでもお役に立てればと、いまさら他人には聞けないマーケティングの基本の基本を、小川流でメモっていきたいと思います。
実は、マーケティングの明確な定義はないのです。そこで、小川流いち押しの定義を2つあげておきましょう。
@「マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ(販売活動が不要になるまで顧客を知り尽くせ)」(P.F.ドラッガー) A「マーケティングとは、顧客の創造である」(セオドア・レビット) *実はドラッガーは「経営とは顧客の創造である」と言っていまね。 ちなみに、全米マーケティング協会の定義は「個人や組織の目標を満足させる交換を創造するための、アイデア・製品・サービスのコンセプト、価格、プロモーション、流通を計画し、実行するプロセス」だそうで、日本マーケティング協会の定義は「企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動」だそうです。要するに、小川流に言えば「売れる仕組みづくり、顧客づくり」。 ということで、今回はコレまで。
2.2006年の戦略テーマは?
マーケティング戦略の基本は「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」ではなく、「まず客を知り、そして己を知り、それから敵を知る」こと。そこで2006年のテーマは「新しい時代の客を知る」です。 ということで、今回はコレまで。 小川美容商事は、サロン様と共に「心の豊かさと確かな繁栄」を目指す、
3.3つの知る
話を簡単にしますと、ライバルサロンが存在しないときは、提供メニュー、プライス、技術レベルといったものは、自サロンでコントールできますが(お客さまは他に行く所がないから我慢している?)、ライバルが参入するとお客さまに選択肢ができるわけですから、そうではなくなります。ここではじめて、マーケティングというものが必要になるのです。 マーケティングの基本は、「客」を知り「他サロン」を知り「自サロン」を知ること。では、いったい何を知るのか? @お客様のニーズとウォンツ&満足と不満足 A他サロンの強みと弱み&何を提供しているのか?しょうとしているのか? 何を提供していないのか?できないのか? B自サロンの強みと弱み&何を提供しているのか?しょうとしているのか? 何を提供していないのか?できないのか?
それでは、お客の何を知らなければいけないのか? ということで、今回はこれまで。
4.3つの知る その2
ここで、忘れてならないのは、「コスト」(実際にはコストパフォーマンス)。 競合サロンに勝つために、価格を安くした(あまり勧められませんが・・・)としても、コスト割れしては、何にもなりません。適正な利益を確保できて、初めて、メニューの品質が確保され、それが、お客様の支持(リピート)につながるもの。 無理な価格設定では、体力(主に資金的に)のある大手サロンとの消耗戦にはいずれ敗れてしまい、大手サロンは、競合サロンがいなくなった時点で価格戦略を変えてしまいます。 ところで、サロンは技術メニューを売るところですから「コスト<メニュー原価>」をどう定義をどうするか? が問題になってきます。物品販売であれば「商品原価」は仕入れ価格ということで簡単なのですが。サロンはそうはいきません。 そこで、メニュー原価をどう計算するか? というよりもどうされているのでしょうか? どうか、こっそり、教えていただけないでしょうか・・・ ということで、今回はこのへんで。
5.コストを知る
サロンにおいて、コスト(メニュー原価)をどう考えるか、色々難しい問題がありそうですが、「コスト」をしっかりと定義づけできていないと、サロン戦略を明確に立てられません。サロンは技術メニューがメインの典型的な労働集約型(人件費の比重が高い)ビジネスですから、コストのほとんどは人件費と考えられます。大雑把な話ですが、たとえば、スタイリスト1人の時給換算が2000円とすると、カットの平均所要時間を30分間とした場合、カットのコストは1000円となります。カット代金が2000円だとすると、粗利益は1000円で、粗利益率50%になります。さて、粗利益率を上げるためには、どんな方法が考えられるか? @人件費を下げるか、Aカット代金を上げるか、そしてもうひとつBカットの所要時間を短縮するか! このように、コストを数字という形で知ることで、戦略が明確になり、その戦略を遂行するために何をなすべきか?戦術も明確になります。ということで、今回はこれまで。
6.我流コストの計算方法
また、先回のような乱暴なコスト計算では、スタイリストの手のあいている時間(お客様のいない時間)は、計算に入っていません。計算に入れないとなると、出来高払いになってしまい、フリーのスタイリストに「場貸し」している感覚のほうが強くなるのでは? そこで、我流ですが、戦略に活かせるメニューコストの簡単な計算方法をご紹介。 1日8時間営業として、スタイリスト1人当りの平均カット客数10人とすると、 カットコスト=スタイリストの日給÷カット客10人。 平均カット客数は、あるべき理想カット客数に置き換えてみてもいいですね。 また、ついでに、 カット所要時間コスト=カットコスト÷所要時間 というのを計算しておくことで、技術&施術時間に対するコスト意識も高まり、時間効率のアップに貢献できるのでは・・・。ということで、今回はこれまで。
7.我流1日の売上高と利益高の計算方法
パーマのみ@6,000/2時間、 カラーのみ@5,000/2時間。 話をわかりやすくするために、ついでに計算も簡単にするために、代表的なサービスメニューの代金と所要時間をこのようにしました。 1日8時間営業・スタッフ1人・セット台1台として、 カットだけなら、@3,000×16=¥48,000、 パーマだと、@6,000×4=¥24,000、 カラーは@5,000×4=¥20,000、 ということになります。 ところで、パーマの材料費が@400、カラーが、@700とすると、材料費を引き算した人件費ベースの売上(スタッフの売上生産性)に換算すれば、 パーマは、(@6,000−@400)×4=¥21,600、 カラーは、(@5,000−@700)×4=¥17,200、 ということになります。 強引に結論すれば、カットが一番売上が稼げて、カラーは一番稼げないということになります。 それでは、利益は何が一番稼げるか? カットはスタイリスト(日給1万円)、 パーマはJr.スタイリスト(月給7千円)、 カラーはアシスタント(月給5千円)とすると、 カットの利益:¥48,000−@10,000=¥38,000、 パーマの利益:¥21,600−@7,000=¥14,600、 カラーの利益:¥17,200−@5,000=¥12,200、 ということになり、やはり、カットが1番ということになる。 実際は、パーマやカラーは放置時間があって、2時間付っきりの人件費ではない。放置時間を生かすためには、セット台がもう1台要ることになり、セット台(設置に必要なスペース賃料代も含める)のコストを別途計算する必要があります。こういった[売上−コスト=利益]の構造を知り、モデル設定をすることで戦略性が高まります。ということで、今回はこれまで。
8.吉野和子ライブ&トークセミナーメモ
「サロンコンセプトである、Sexy, Cool, Rockといった相反するもの、アンバランスをバランスよくうまくとりいれることが、個性としての魅力になる」。 お客様の個性を、スタイリストの持つ個性(あるいはテーマ)で、うまく魅力的に引き出してあげる(これが付加価値)ことが、大事であり、個性の演出といっても「ある程度のトレンドを押さえておくこと」も必要。 「美容師として、カットとパーマがメインと考えています」。 吉野先生のお店では、パーマ比30〜40%、カラー比50〜60%だそうです。 「カウンセリング時間は、かかる人はかかる。信頼関係ができれば自然と短く」なり、信頼関係を築くためには、「初めてのお客様には、できるだけご要望に応えること」で、それがリターンにつながり、信頼となる。それでは、いつものお客様にはどうするのかと言えば、「つねにプラスアルファの提案が必要であり、そのためにはイメージで提案できる自分の資料をストックする」のだそうです。 コツは、「自分の好きな世界中の女優さんのストックを10人位作ってモデルにしておくと80%はお客様に当てはまる」ということです。 「料金の話しは基本的にカウンセリングのときにはしない」とか。 まだまだ、ご報告したいのだけれど、今回はこれまで。 当日の写真もご紹介していますので、よろしくです。
9.基本がなければmodeは創れない
しかも、パーマやカラーリングは、サロンスタッフの技術力よりも、薬剤の是非に左右されることが多分にありますが、カットワークは、純粋純然に、スタッフのカット技術100%で、その良し悪しが決定されます。
10.売上モデル表を作ってみる
自店と他店を知る上で一番客観的なデータは売上利益数値でしょうね。ということで下表のようなものをまず作って(もちろん作っておられるでしょうが)みましょう。
数値については「7.我流1日の売上高と利益高の計算方法」をご参照ください。
この分析表を @他店と比べてみる A同一商圏の繁盛店と比べてみる B有名な繁盛店、模範店と比べてみる だけで、何かが(そして最も大事なことが)きっと見えてくるはずです。この表は、基本的なものですが、応用的には、割引価格売上やチラシ&DM費用も加算するともっと現実的でいいでしょうね。ということで・・・
11.W-up Color Campaign Plan
ディスカウントや割引キャンペーンは「利益」をダイレクトに圧迫します! それよりも、競合サロンとの割引&値引戦争に巻き込まれ、経営体力が激落ちしてしまいます。お客様も、割引プライスが<あたりまえ>になって、定価での利用も敬遠されがちになります。ディスカウントや割引よりも、もっともっとお客様に喜んでいただける、キャンペーンはいかがですか?! 小川美容商事が、サロン様に最適のキャンペーン企画をご提案、しっかり応援、サポートさせていただきます! 詳細は、W-up Color Campaign Planをご覧ください。
12.売上の基本公式
13.売上の基本公式:その@
売上を上げるには、客単価を上げるか、来店客数を上げるか、客単価も来店客数も同時に上げるのか、の3通りありますが、それでは、「客単価は上げられるのか?」という課題から先ず検討しましょうか。 検討する前に、客単価に関するデータを、最低、「@自サロンの過去3年間の推移(できれば性別・年代別)」「A競合サロンの客単価」「B全国的な標準客単価」が欲しいですね。 @は簡単に入手できますが、Aはなかなか難しいことで、これはスパイするしかありませんね。例えば、お客様になって調べてみるとか、アンケート調査をしてみるとか、取引先の銀行さんにちょっと調べていただくとか、ですね。Bは、加盟している美容組合さんにあるデータを利用するとか、美容雑誌で調べてみるとかですかね。 データが出揃えば、まず、@ABのデータを比較してみましょうか。競合店(とくにターゲット客が同じようなサロンさん)と比べてみます。次に同じ商圏内の繁盛店と比べてみます。比べているうちにいろんな思いや考えが浮かんでくるはずです。これが、検討です。ということで、今回はこれまで。
14.ドメイン取得しました
このたび、小川美容商事は、独自ドメインを取得して、晴れて間借りから一戸建ての独立という次第になりました。 ニュースには載せないホームページだけの特集もこれから充実していきますので、よろしくご愛顧ご訪問のほどお願いします。 ほんとにお願いよ! ということで、本日はこれまで・・・。
15.顧客の囲い込み
ライバル店の仁義なき商圏内への新規出店(なぐりこみ?)、新聞折込やポスティングチラシにあっちへふらふらこっちへふらふらのお客様(浮気性?)、そこに加えて、本格的な少子高齢時代の到来で、商圏顧客は減少傾向。このままでは、先行きの不安がつのるばかり。そこで、よく言われるのが、「顧客の囲い込み」。客数の伸びが期待できないのであれば、同一客の来店回数をいかに増やすかであり、いかにライバル店に取られないか。その2点を解決する切り札として、ほんの少し前、ポイントカードというのものが、注目されましたが、ほとんどのサロンさんは、外注されたことと思います。ところで、外注というのは結構コストがかかるもの。昨今は、パソコンさえあれば、自製できる時代。もっと、パソコンを利用しませんか? 右のカードは、「ラベル屋さんHOME <http://www.a-one.co.jp/>」というフリーのソフトで印刷(デザイン:小川美容商事)されたもので、コストは、人件費を除けば、紙代とインキ代だけ(デザインの外注費は含みません)。名刺も作れますのでご活用を。
16.売上の基本公式:その@の2
「売上の基本公式1:売上=客単価@×来客数」を憶えていますか? もちろん! という声が聞こえましたので、それでは、客単価アップについて、ちょっと考えてみましょうか。客単価は、お客様1回当りの「平均利用メニュー数×平均メニュー単価」で求められます。そこで先ず、どうすれば1回当りのメニュー数を増やせるか、を考えましょう。カットをメインに、関連メニューをどうご提案すべきなのか、また、カット+シャンプー+ブローを1セットにするか(しておられるサロンさんは多いはず)、それにさらにトリートメントをプラスしてセットメニューにするとか。また、カラーキャンペーンを展開して、カラーを加えて1セットにするとか。これは色々やっておられるはずですね。しかしこれは、サロンとしての戦略戦術であって、これも大事ですが、やはり、今最も大事なことは、個人の力(マンパワー)では? 個人にほとんど依存する技術というクォリティがあってこそ、メニュー価値であり、また、お客様のニーズに的確に対応した関連メニューの提案力も、個人の能力に直結する技術。サロンとしてできること、そして、個人(スタッフ)としてできること、この2つのできることを、どのように戦略化戦術化するかですね。ということで、今回はこれまで。
17.売上の基本公式:その@の3
「売上の基本公式1:売上=客単価@×来客数」を憶えていますか? もちろん! という声が聞こえましたので、それでは、客単価アップについて、ちょっと考えてみましょうか。客単価は、お客様1回当りの「平均利用メニュー数×平均メニュー単価」で求められます。そこで先ず、どうすれば1回当りのメニュー数を増やせるか、を考えましょう。カットをメインに、関連メニューをどうご提案すべきなのか、また、カット+シャンプー+ブローを1セットにするか(しておられるサロンさんは多いはず)、それにさらにトリートメントをプラスしてセットメニューにするとか。また、カラーキャンペーンを展開して、カラーを加えて1セットにするとか。これは色々やっておられるはずですね。しかしこれは、サロンとしての戦略戦術であって、これも大事ですが、やはり、今最も大事なことは、個人の力(マンパワー)では? 個人にほとんど依存する技術というクォリティがあってこそ、メニュー価値であり、また、お客様のニーズに的確に対応した関連メニューの提案力も、個人の能力に直結する技術。サロンとしてできること、そして、個人(スタッフ)としてできること、この2つのできることを、どのように戦略化戦術化するかですね。ということで、今回はこれまで。
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